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サンパウロ州で横行する水泥棒

 地元メディアによると、サンパウロ州では深刻な水不足問題が続き、違法な方法で水を入手する水泥棒が続出しています。サンパウロ水道会社によると、昨年1年間で盗まれた水の量は発覚した分だけでも26億リットルにも上ります。現在の水不足は降雨の少なさが主要因ですが、消費者に届く過程で水が「消えている」ことも問題視され、同水道会社は監視を強化しています。昨年は1日当たり42件もの水泥棒が捕まっています。
 盗まれた水道水26億リットルは、カンタレイラ複合貯水システムが1日に生み出す水量の2倍にあたり、この量があれば26万人が1カ間も生活できます。同複合貯水システムから供給する水は、配水管の不具合などにより約30%が供給途中で流出し、流出した10.5%は盗水と見られています。
 盗水しているのは一般の住居、美容室、レストラン、バー、ランショネッテ(軽食店)など多岐にわたり、東洋街でもランショネッテとホテルの盗水が発覚しています。