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大学構内で 女子大生に暴行

 地元メディアによると、サンパウロ総合大学工学部の女子トイレで8日、女子学生が暴行に遭いました。事件の起きたのが学問の場の大学構内だったこと、トイレの入り口に設置されている防犯カメラが作動していなかったことから、国民の注目を集めています。
 被害に遭ったのは生産工学科に所属する23歳の女子大生で、化粧直しのためトイレに入ったところを襲われました。防犯カメラが故障していたため、犯人は20〜30代で、構内で働く労働者が着用するようなカーキ色のズボンとシャツを着ていたとしかわかっていません。ただ、暴行目的でわざわざ構内に侵入したというより、構内に居合わせた者による犯行だろうと見られています。
 犯人は、トイレ内のドアの陰に隠れていて背後から襲ったとみられています。被害者の友人の父親は「大学構内でなぜこのような事件が起こったのか理解に苦しむ。工学部の研究室には数百万レアルが投資されているが、まずトイレの防犯カメラといった部分を修理するべきではないか」と話しています。大学側は、いつから防犯カメラが故障していたか、把握していませんでした。
 警備員と防犯カメラは大学構内の治安維持のために設置されていましたが、同学部ではキャンパス内へのアクセスを制限する改札口の撤廃が6年前に学生ら自身によって決められたという過去があります。大学側は「今回の事件で改札口の設置が再び提案されることになるだろう」とコメントしています。