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外交官試験失敗で起業し成功

 地元での報道のよると、外交官試験で不合格だった2人が意気投合して起業、翻訳と字幕制作を専門とする会社を立ち上げて好調に売り上げを伸ばしています。
 起業したのはアナ・バスさんとルイス・べーレガライさんの2人。外交官試験向けのオンライン講座で知り合いました。当時、ルイスさんはリオ・グランデ・ド・スル州ウルグアイアナ市に、アナさんはリオデジャネイロ市に住んでいましたが、インターネットで文書を共有できる「グーグル・ドックス」で参考文献を分け合いながら一緒に勉強しているうちに字幕翻訳の話題で盛り上がったことが起業のきっかけです。
 外交官試験に失敗して字幕翻訳の道を目指すことにしたルイスさんは、既にアナさんが字幕翻訳者として働いていたリオデジャネイロ市に住居を移し、アナさんから生計を立てられるよう字幕翻訳の技術を学びました。
 2人は2011年に翻訳会社「ベーバス・イジオマス」を設立。昨年の売り上げは13万レアル(約550万円)を記録し、今年は上半期だけで既に64万レアル(約2700万円)の売り上げを達成しています。規模が拡大している翻訳市場の中で、同社は50人の登録翻訳者を抱えるまでに成長しました。
 最初の顧客はフィオクルス社で、セミナーの内容をフランス語に翻訳してほしいという依頼でしたが、今では翻訳や字幕制作だけでなく、吹き替えや英語、イタリア語、ドイツ語、フランス語、中国語の同時通訳にまで手を広げています。