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サンパウロ新聞とNPOが新しい日本ブラジル交流事業

 サンパウロ新聞社とNPOチャレンジブラジルが、4月から共催で始めた「日本ブラジル文通事業」の参加校を募集しています。同事業の目的は、ブラジルの日本語学校の生徒と在日ブラジル人学校で日本語を学ぶ生徒間で文通を行い、両国で日本語の学習意欲の向上などを図ることにあります。
 「インターネットを使えば、いつでも、どこでも、誰とでも会話できる現代。だからこそ、紙の温かみがある文通をやりたかった」という、サンパウロ州スザノ市の日本語学校に通った安楽香織カチアさん(17、4世)の考えが、同事業のきっかけになっています。
 約20年前に、サンパウロ新聞の主催で日本ブラジル文通事業を行いましたが、その時はブラジルの日本語学校の生徒と日本の中高生との間での文通を行い、両国の児童生徒を通じて交流を深めるのが目的でした。当時のサンパウロ新聞の担当者は、日本全国から数千通の手紙が東京支社に送られてくるほど、反響が大きかったと話しています。
 日常生活にインターネットが普及した今、片道約2週間もかかる文通は、時代遅れかもしれません。しかし、文通は心を込めて直筆で書いた手紙を2週間待ってから受け取った時の感動やその手紙を思い出として、いつまでも保管しておけます。日本語の授業で手紙の書き方の指導をする場合、パソコンで行うよりも、紙に書かれた文章を教師が添削するほうが分かりやすく、パソコンでは生徒が字を書く練習もできません。こうしたことから文通事業が立ち上げられました。
 参加条件は、日本語での連絡が可能な担当者を用意できる日本語学校で、必要な経費は各校の負担。本事業への参加希望や問い合わせは、本事業事務局(サンパウロ新聞浜松支局内)山崎(kyamazaki@saopauloshimbun.com 電話080・4530・7370)まで。