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潜水調査船「しんかい6500」がブラジル海底調査

 独立行政法人海洋研究開発機構は5月から約1カ月間、有人潜水調査船「しんかい6500」でブラジル海洋沖の深海調査を行います。同調査は1月から11月までの間、生命の限界に迫る世界一周航海「QUELLE2013」のプロジェクトの一環として行うもので、ブラジル海洋沖での調査期間中、リオ港とサントス港に寄港し、同船内の公開や専門家らが大学で講演する予定です。同プロジェクトは日本の高度な深海調査技術を世界各国にアピールする狙いもあります。
 今回調査を行うのはブラジル海洋沖のリオ・グランデ海膨と呼ばれる場所で、海底から高さ5000メートルを超える海山です。サンパウロ海嶺や海台では、熱水噴出孔などから出るメタンや硫化水素をエネルギーとして生息する生物を調べ、水深や地質によって生物がどのように生息しているかを調査します。
 「QUELLE2013」は日本と海域各国が共同で調査を行います。ブラジルではサンパウロ総合大学を中心とした各大学の教授や学生らが、今回の航海でサンプリングした生物、物質などを共同で解析します。