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視聴率アップのために殺人=アマゾナス=

 地元メディアによると、アマゾナス州裁判所で29日、テレビ番組の視聴率を上げるために2007年に殺人事件を起こした被告男性に懲役9年の実刑判決を下しました。ラファエル・ソウザ被告(30)は警察の活動を取材したドキュメンタリー番組「カナル・リブレ」の司会者だったワラセ・ソウザ元州議から依頼を受け、別の被告2人と共にクレオミル・ベルナルジーノ氏を殺害したとして起訴されていました。判決によると、この事件は司会者のウザ元州議が番組の視聴率を上げるために計画した殺人事件で、被告はそれに協力、殺人を実行したと認定され有罪が宣告されたものです。
 決め手となったのは、事件で使用された拳銃がラファエル被告の所有物だったことで、同事件以外でも被告は連邦判事の殺害未遂事件で偽証を強要するなど司法上の不正行為に関与して懲役刑を言い渡され、麻薬密売と銃器不法所持違反で懲役11年の実刑判決も下されているといったことも勘案されたようです。事件を計画した司会者のソウザ元州議は、肝疾患で2年前に死亡しているため起訴されませんでした。
 ラファエル被告の弁護側は、同被告が実行犯でないことを主張し判決を不服とし控訴する構えをみせています。