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週末に観光できず不評=サンパウロ市の観光スポット=

 サンパウロ市の中心街に立ち並ぶ高層ビル群は南米最大の近代都市の顔と言われます。ところが、中心街の施設、店舗の入場日や入場時間の制限が厳しく観光客や市内在住者から不満の声が上がっています。
 サンパウロのシンボルとして知られるマルチネリビル(リベロ・バダロー街)には三つの入り口があります。このビルが週末には休館で、三つの入口はすべて閉ざされます。バネスパ塔やサンパイオ・モレイラビル(日曜休館)も週末は休みとなるため観光ができません。
 バネスパ塔(アルチノ・アランテスビル)はサンパウロで一番美しい景色が見られる34階建ての高層ビルです。しかし、同ビルに入場できるのは平日の午前10時〜午後3時のため、市内在住者でさえサンパウロの美しい風景を見るのは難しい状況です。
 サンパウロ市で教師として働くブルーノ・ペレイラさん、アリーネ・ソウザさん、ジナー・アルメイダさんの3人は、週末に昼休みを利用してバネスパ塔を訪れましたが休みで入場できませんでした。ブルーノさんは「平日は働いているので、週末しか時間が取れなかったのに……」と不満顔でした。
 マルチネリビルは1934年に竣工、市の歴史遺産として保護されており、街全体を見渡せるテラスがあることで有名です。週末に同ビルを訪問した造形家のマルシア・コラリレさんは、ビルに到着したのが午後1時半(土曜日の入場時間は午後1時まで)だったため、入場出来ませんでした。
 サンパウロの中心街は週末の訪問を歓迎していないところがあり、観光のためのインフォメーション標識や観光マップの配布なども十分に行われていません。かつてはサンパウロ観光局の観光インフォメーションセンターも市内中心部のレプブリカ広場にありましたが、地下鉄4号線工事のため取り壊され、それ以降はなくなってしまいました。