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サンパウロ市でホームレスがビル占拠

 地元メディアの報道によると、サンパウロ市中心部で放置されているホテルや商業ビルなど31棟のビルがホームレスに不法占拠されていることが分かりました。最近になってからも新たにビルが占拠されており、ハダッド・サンパウロ市長が解決に乗り出しています。しかし、住居獲得闘争団体コーディネーターのカルメン・フェレイラ氏(25)は、「ビル内で暮らしている居住者の数が非常に多いため、残念ながらこの問題の解決は難しい」と語っています。
 放置されているビルの大半は、土地・家屋税が未払い、改修工事の遅れ、住宅開発プログラムの未実施といった問題を抱えています。住宅開発プログラムの対象リストに含まれているビルは合計60棟あり、実際にプロジェクトが進行中のビルは17棟のみです。残り26棟は立ち退き段階にあり、20棟は調査中です。
 サンパウロ市役所は現在、ホームレスの2万9907家族を対象に3種類の生活扶助プログラムを実施中で、市住宅局は市内に5万5000戸の住宅建設計画を進めています。