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資金不足と入札遅れでブロードバンド計画、延期

 ブラジル電気通信公社(テレブラス)のロジェーリオサンタナ代表は30日、2014年までに全国普及を掲げた政府の高速・大容量インターネット接続(ブロードバンド)計画について、今月中旬としていた一部地域のサービス開始を来年4月に延期すると発表しました。
 延期の理由をテレブラスは、既存の光ファイバー網の整備・管理を委託する企業の入札が遅れ、15日に予定していたサービス開始が間に合わないと説明しました。入札は準備が整い次第実施する方針で、ブラジリアやカンピーナスなどでは、4月以前にサービス開始もあり得るとしています。
 こうしたテレブラスの説明に地元紙は、「延期は資金不足によるもの」としています。今年度だけで6億レアルという国会の追加予算の承認が行われず、来年度予算の4億レアルも承認されるかどうか判らない状態。今年度の政府投資を見ても、予定額の3分の1しか実行されていなく、資金不足は明らかと指摘しています。
 今年5月の詳細発表時には、月額15〜35レアルのブロードバンド・サービスを5年以内に全国展開と豪語した政府でしたが、初っ端からつまづき、14年までに4283市どころか、「年内に100市」の目標も達成できないだろうと見られています。