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「生活の質」指標、アマゾン開発と反比例

 フォーリャ・デ・サンパウロ紙が、国立宇宙調査研究院とリオ州工業連盟が発表したデータを元にアマゾン各自治体の「生活の質」を比較したところ、森林開発が進んでいる自治体は雇用と収入が高いものの、教育などの福祉分野が立ち遅れていることが分かりました。
 この調査は、2研究機関の2000年から2006年のデータを元に、より開発が進んでいる50自治体の「生活の質」指標を比較したものです。その結果、開発が進んでいる町は、雇用や収入は高くても、教育、保健、社会アクセスなどの福祉分野が平均以下で、「生活の質」は低いとしています。
 これについて専門家は、開発地域は出稼ぎ的な短期労働力が集中するため雇用・収入は増えるが、保健や教育といったシステムは崩壊しがちと説明、「開発は熱病のようなもので、夢中になって終わってみると何も残らない」と警告しています。