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「電気タバコ」が登場

 電気タバコという聞き慣れないタバコが、サンパウロに登場しています。これは中国製で、タバコの先端に充電式のバッテリーが入っていて、吸引すると中央部のセンサーが作動、空気を流動させ、中の水を温めて、吸い口にセットされているニコチンなどの成分が口内に入ってくる仕組みだそうです。
 イメージがわきませんが、製造元によると、煙も出て普通のタバコを吸っているのと同じだとか。ただ、この煙は「ただの水蒸気」で、公共の場での禁煙法が導入されているアメリカ・ニューヨークなどでも流通を始めたといいます。1ヵ月後に迫ったサンパウロ州の禁煙令施行を前に、市場に登場したようで、ブラジル国内では未承認のため、販売も消費も禁止されています。ところがブラック・マーケットを通じて流入し、インターネットやタバコ店ではすでに販売されているそうです。
 国家サニタリー監督庁は販売を禁止する方向で、この新商品の調査を開始しました。世界保健機関や国立がん研究所も、同製品ががんとの関連性が立証されていないとして反対の立場を取っています。
 サンパウロ州の禁煙令は、「公共の場でのタバコやタバコ製品の喫煙」を禁じているのみで、電気タバコという新商品については一切触れていません。このため、電気タバコを公共の場では吸っていいのかどうかは、サニタリー監督庁の決定を待って、決めることにしています。
 しかし、さすがは中国、意外なものを発明するものです。そのうち日本にも登場することでしょう。