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強盗に狙われ易い日系人、日本人

日系人の多い東洋街

 サンパウロの横文字新聞「オ・エスタード」にさきごろ、日系人は強盗の「格好の標的」という調査結果が報じられました。調査は、ブラジル公共政治センターと米世論調査会社「パブリック・アフェアーズ」が、2003年と2008年にサンパウロ市の成人計8000人を対象に聞き取り調査を行なったもので、それによるとサンパウロ市で強盗に狙われやすいのは、40歳以下の中産階級の男性で白人または東洋系で、サンパウロ市東西または同市南西のマンションに住み、夜間バーやスナックなどに頻繁に出入りする人となっています。中でも最低給与の10〜20倍の所得がある2、30代の日系人男性はリスクが高く、リスクの最も低いグループより50倍も危険度が高いとされています。
 人種別に詳しく見ると、リスクが低い方はインジオ(4.3%)、黒人系(6%)。一方、高い方では東洋系が15.6%、白人系(11.4%)、準白人系(10%)となっており、東洋系が突出しています。この理由を韓国系の弁護士は、「東洋人は総じて受身で大人しく、被害に遭っても届出ないため」と解説しています。
 特に日本への出稼ぎから帰国した日系人は大金を持ち帰ったと見られるため、襲撃される割合が高くなっています。そのため帰国日系人たちは自衛のため、乗用車に防弾ガラスを特別に装備する人が増えているということです。観光に行った日本人も金持ちということで狙われる率が高いため、注意を怠らないようにしましょう。