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ブラジル日系社会に6世が誕生

 生まれた6世は田畑ワルテルさん夫婦のエンゾ・ユウタ・ナカムラ・オオニシちゃん(6カ月)。「ユウタ」という名前は、昨年10月に発生した新潟地震で生埋めとなり、数日ぶりに生還した日本人の男の子の生命力にあやかってのものだといいます。
 田畑家は97年前の笠戸丸移民からルーツが始まり、昨年12月、この家族に日系6世が誕生したもの。家長は2世の田畑時江さん(94歳)で、耳が不自由ながらも元気な毎日。時江さんにとっては玄孫(やしゃご)に当たるユウタちゃんは、日本人の血を引き継ぎ、すくすくと育っている。ユウタちゃんの母バネッサさんは、日系社会における5世第一号として知られています。
 時江さんの父親は、笠戸丸移民の川端徳之助さん(鹿児島県出身)。川端家はリベイロン・プレットのカフェ農園にコロノとして入植しました。生活苦から一家は1年ほどでサントスに移転。徳之助さんは同地で漁師もしたといいます。
 時江さんは、4歳の時に母親のカネギクさんを亡くし、7歳から家事手伝い、子守りなどに追われ、学校にも通えなかった。その後、徳之助さんはカンポリンポに土地を買い求めたが、47歳の若さで他界し、時江さんは苦労の連続だったという。
 時江さんの亡夫・武雄さんとの間に生まれた長女のジュリアさん(73、3世)は、同じ笠戸丸移民で鹿児島県出身の竹内喜左衛門氏の長男である満次さん(78、2世)と結婚。満次さんは、タボン・デ・セーラで副市長や市議の経験もあるそうです。
 ジュリアさんの長女・ミチエさん(54、4世)は、サンパウロ州警察の鑑識課で働いていて現場検査官の中村修さん(63、2世)と出会い、日系社会初の五世と言われたバネッサまゆみさん(31)が生まれました。まゆみさんは、大西ワルテルさん(35)と結婚し、日系社会でも初めてと思われる6世を生んだのです。

 詳しくはサンパウロ新聞をhttp://www.spshimbun.com.br/content.cfm?DA_N_ID=10&DO_N_ID=7938