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ブラジルの浮浪児童の実態

 ブラジルの応用経済院(IPEA企画省機関)が浮浪児童の実態調査を行ない、その結果を発表しました。調査によると現在、浮浪幼少年収容所には1万9373人が収容されていて、その中の52・6%の子供が2年以上も家族と離れて収容所暮らしをしているといいます。それでも家族のある幼少年の半数は、何らかの形で家族との関係を保っているそうです。彼らが家出した大きな原因は貧困で、質問に少年たちは「だって家に帰っても食べるものが無いんだもん」と答えたとか。
 浮浪幼少年収容所は「短期収容」が原則ながら、もう5年間以上も収容されたままの少年少女も珍しくないそうです。これは連邦にも州にも市にも、彼らの救済やまともな保護機関がないためと指摘されています。報告書は、現政府が「家族援助金」を交付するに当たっては、「家出している子供がいるなら、それを連れ戻すこと」を条件にすべきではないかとも指摘しています。
 ニルマリオ・ミランダ人権局長官はIPEAの調査結果に、「ショッキング」だと語ったそうで、今では収容児童と少年少女は約8万人近くになるのではないか、とも語ったそうです。