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スイス最高裁、マルフ元市長に8000万レアルの返還命令

 ブラジルのメディアによると、スイス連邦最高裁判所は19日、スイスの銀行で凍結されていたサンパウロ市のパウロ・マルフ元市長の預金約8,000万レアル(約24億円)をブラジルに返還するよう命令したと発表しました。判決はブラジル連邦公共省とブラジル​​司法長官府の要請に応えたものです。

 同連邦公共省は「これは経済犯罪と戦うための法的協力の重要性を示している」と同省のアナマラ・オソリオ国際協力長官は指摘し、「この決定はブラジル人に正義をもたらす取り組みの成果だ」と語りました。

 同事件は、2017年、マルフ氏がマネーロンダリングで金融情報を入手、銀行口座に公庫から8,000万レアルを流用したとされるもので、ブラジル連邦最高裁判所はすでに有罪判決を下していました。連邦公共省はスイスの裁判所にこの金額の凍結と返還を求め協力要請をしていました。

 マルフ氏の弁護側はスイス刑事裁判所が9月に下した有罪判決に対して控訴、スイス連邦最高裁判所は2月2日、控訴審で「資金のブラジル送還」を命じていました。同最高裁は、19日になってこのことを明らかにしました。