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パラグアイの大統領選挙は与野党で接戦

 ブラジルのメディアによると、パラグアイでは30日、大統領、下院議員、上院議員の選挙が行われます。注目の大統領候補は、幅広い中道左派連合(コンセルタシオン)を率い、外交政策の見直しを公約する野党系のエフライン・アレグレ氏(60歳、弁護士)と与党コロラド党から立候補しているサンティアゴ・ペーニャ氏(44歳、経済学者)の2人です。

 世論調査では接戦が予想されています。コロラド党は過去75年間、パラグアイの政治を支配してきており、何世代にもわたる強力な選挙運動マシンと支持基盤を維持し、選挙戦を有利に戦ってきました。今回は汚職問題が勃発し、コロラド党幹部の間でペーニャ氏に対する異論が起きるなど摩擦が起きており、アレグレ陣営にも勝機があると見られています。

 野党のアレグレ氏の公約は、電気料金の引き下げ、社会改革の推進、司法改革です。一方、ペーニャ氏は労働法の改革と警察組織の充実を公約しています。選挙中の論戦は経済、汚職、台湾関係について戦わされ、政治学者は「野党の演説に集まる聴衆が以前より多くなっている」と状況は五分五分と指摘しています。