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アマゾンで体長2m強の怪魚を釣り上げる

 ブラジルのメディア16日付によると、ブラジル北部のロンドニア州ポルトヴェーリョ地区でスポーツ・フィッシング(キャッチ・アンド・リリース)を楽しむ男性2人が先週、体長2m以上、重さ約130kgのピラルクーを釣り上げ話題になっています。

 ピラルクーは南米アマゾン川流域に棲む世界最大級の淡水魚で、体長は2mから3mです。アマゾン地域では食用として珍重されてきましたが、現在はワシントン条約の保護動物に指定されており、食用に供されているのはほとんどが養殖物です。

 ピラルクーを釣り上げた2人は釣り上げるまでに40分間も格闘したといいます。「私たちは魚を捕まえ、写真を撮り、フックを撮影してから川に戻します。この日も、モンスターを傷つけないよう、ストレスがかからないよう細心の注意を払い、水中で重さと体長を測り、おおよその数字を記録しました」と話しています。

 ロンドニアでは、スポーツ・フィッシング管理は国務省環境開発局で行っており、ピラルクーは4月30日まで禁漁期間です。同局によると、「スポーツ・フィッシングを正しく行えば、動物が自然の中で繁殖できるよう保護するのと同じことです」と言っています。

 環境開発局はスポーツ・フィッシングについて、釣る魚の種類や大きさに合った釣り道具を使う、魚の解放を容易にするためにとげのないフックで釣る、魚の口からフックを外し、体重体長は魚を水中に置いて図る、といった指針を示しています。

 今回、ピラルクーに挑戦したアンダーソンさんとウラディスさんは「私たちが自然の世話をしなければ、魚をランダムに殺す略奪的な漁師がいて、魚の命は終わります。密猟者は武器を携えていることもあり、陸上の動物も平気で撃ち殺します。川の保全はアマゾン盆地の維持には欠かせず、川に行くのは釣りだけでなく、密猟者たちが散らかしたごみ処理を行うためでもあります」とコメントしました。