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ブラジルがウクライナ侵攻に反対を表明

 ブラジルのメディアによると、25日に開かれた国連安全保障理事会ウクライナ侵攻を非難する決議が行われ、ロシアが拒否権を行使しました。安全保障理事会は15カ国の理事で構成され、このうち中国、アラブ首長国連邦、インドが棄権、反対したのはロシア1国のみでした。ブラジルは賛成票を投じました。ブラジルがウクライナ侵攻で公式に侵略に反対を表明したのはこれが初めてです。

 ブラジルのロナウド・コスタ・フィリョ国連大使は「ウクライナに対する武力行使は侵略行為であり、状況は深刻である。安全保障理事会はロシアの侵略に対し緊急に行動しなければならない」と述べ、言葉を継いで同大使は、「敵対行為の完全な停止、軍隊の撤退、外交対話の即時再開を求める。危機を解決するのに交渉に代わるものはない」と強調しました。

 またフィリョ大使は「近年、特にヨーロッパの戦略的バランスに関してロシアが表明した安全保障上の懸念は、ロシアに他国の領土保全と主権を脅かす権利を与えていない」とも指摘しました。安保理での決議はロシアによって拒否権が行使されましたが、支持した11カ国とそれに60カ国が支持を表明し、「ロシアは直ちに、完全に、無条件に撤退する」ことを求めました。