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米国のトランプ病状報道は錯綜

 ブラジルのメディアは3日付でトランプ米国大統領の新型コロナ罹患の病状について報じ、ホワイトハウスのスタッフと医療スタッフは健康状態について意見が分かれている、としています。

 トランプ大統領は3日、ソーシャルメディアに投稿、「私がここに着いたとき、私はあまり気分が良くなかった。今はずっと気分が良くなっている」と語り、医療チームも「元気で酸素吸入をしていない」と述べています。また医療チームは、疲労、鼻のうっ血、咳などは改善し、回復の過程にある と話しています。

 一方、ホワイトハウスのスタッフは、2日の金曜日には「非常に心配な状態だった」と語り、「これから48時間は慎重に見守る必要がある。大統領の完全回復に向けた道程は厳しいものがある。楽観はしていない」と指摘しています。米国の報道によると、ホワイトハウススタッフのコメントは、医療チームの楽観的な健康状態の見方と矛盾しています。3日のホワイトハウスでの記者会見で医療チー身は「大統領は酸素補給を受けていない」と語っていました。

 トランプ大統領の入院は数日続くと予想されます。医療チームは「大統領は、新型コロナウイルスには悪い条件を整えている。彼は74歳で、肥満体であり、健康的な食事をしているとか運動しているとの報告はない」と懸念材料を上げています。

 現在、トランプ大統領は、製薬会社が作成した実験的治療(抗体カクテル)を受けています。大統領が投与されたのは抗体カクテルと呼ばれるもので、マウスからつくった抗体と回復したコロナ感染者から分離した抗体を混ぜ合わせたものです。まだ実験段階で、有効かどうかは未確認です。