中南米の最新情報

NPOチャレンジブラジルが、ブラジルを中心に中南米のニュースをお届けします。

大統領夫人は閣僚をしのぐ働き

 29日付現地メディアは、ミシェレ大統領夫人は閣僚よりもボルソナロ大統領への影響力を持っている、と報じています。ボルソナロ大統領が就任してから半年程になりますが、ミシェレ夫人は大半の閣僚よりも数多く、自分の意見を政策に反映させました。

 ミシェレ夫人は愛国ボランティア計画に関する審議会の議長として、市民省や女性家庭人権省のビルで執務しています。政府の最重要課題である社会保障制度改革においてもミシェレ夫人の意見が採用され、重度の障害のために働けない人たちへの年金は全額支給との文言が盛り込まれました。

 ボルソナロ大統領は、前妻との間に出来た三男エドゥアルド氏を駐米大使に起用すると発言して非難を浴びると、「息子優遇の何が悪い」と言ってのけました。今回の妻の要請や提案にも、「ファースト・レディの頼みは断れないし、遅らせることも出来ない」と開き直りとも取れる言葉を発しています。大統領夫人の国政介入には問題がある、という認識は念頭にないようです。

 サンパウロ在住の知人によると、こうした大統領の身贔屓の姿勢に、市民たちも呆れているそうです。