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刑務所内から指示されていた車両窃盗グループを摘発

 地元メディアによると、マット・グロッソ州文民警察は17日、同州とマット・グロッソ・ド・スル、パラー、ロンドニア各州で車両窃盗に関わったとみられるグループの捜査を行い、50人を拘束、盗まれた車両の9割を取り戻しました。捜査では勾留令状51件、強制連行令状12件、押収令状62件が発行され、約200人の警察官を動員されました。

 警察は、マット・グロッソ州内の刑務所に収監中の犯罪組織メンバー4人がリーダーで、刑務所内から外部の実行者に指示していたと見ています。警察はとりあえず682件の車両窃盗について捜査しましたが、この窃盗グループは約410件に関わっていました。

 捜査の過程で、同州内の刑務所内から実行犯に指令を出すネットワークの存在が浮かび上がり、これはロンドニア、サンタ・カタリーナ、リオ・グランデ・ド・ノルテ、アマゾナスを跨ぐ大がかりな犯罪ネットワークであることが明らかになりつつあります。捜査では、窃盗グループの車両窃盗やその引渡し、口座開設や送金、引き出しの金融操作、盗難車両の販売やプレート複製など具体的な行動を監視し,犯罪事実を掴んで今回の一斉摘発になりました。

 窃盗実行者は3~4人組で、偽造プレートの自動車で町中を走りながら、リーダーが指定した色、形に近い車両を探し盗んでいました。また予防意識に欠けた車両所有者を見つけるとその車の特徴を上位の人間に連絡、興味を示せば盗んでいました。