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20年万博にサンパウロ市は落選

 地元メディアによると、2020年万国博覧会(万博)の開催都市の選考会が27日フランスのパリで開かれ、サンパウロ市は1次投票で163票中13票しか獲得できず選考から外れ、開催地はラブ首長国連邦のドバイに決まりました。サンパウロ市が選ばれていればラテンアメリカ諸国で初めての万博になるはずでした。最多票を得て決定したドバイは万博史上初の中東での開催になります。
 1次投票でドバイは最多となる39票を獲得し、ロシアのエカテリンブルグが33票で続き、サンパウロは13票だったため1次投票で姿を消しました。最終的に、3次投票で165票中116票を獲得したドバイが47票で2位のエカテリンブルグに大差を付け、開催国に選ばれました。
 平均3000万人の来場者が見込まれる万博は最大規模の国際イベントで、合計6カ月間にわたって開催されます。第1回万博は1851年にロンドンのハイドパークで行われ、89年のパリ万博ではエッフェル塔が建設され、後に世界中から愛されるパリのシンボルになっています。
 ブラジルは「多様性の力、成長のための調和」をテーマにサンパウロ市での20年万博開催を目標に掲げ、ピリツバ区に500万平方メートルの万博会場を建設する計画を立てていました。サンパウロ市にとって万博の開催は、市内の経済活動の分散を実現するための計画の一部としていました。同市を候補地とするプロジェクトを立ち上げたのはジルベルト・カサビ前市長(民主社会党=PSD)で、今年初めにフェルナンド・ハダッド市長(労働者党=PT)によって正式に立候補を表明していました。