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弁護士が日系の恋人殺害

 地元での報道によると、サンパウロ市イジエノーポリス区で20日、弁護士のセルジオ・ガデリャ容疑者(74)が自宅マンション内で恋人のサトウ・ヒロミさん(57)を殺害しました。警察の調べによると、ガデリャ容疑者とヒロミさんは3年間にわたる恋愛関係を続けており、2年前からは一緒に暮らしていました。ガデリャ容疑者は身長176センチ、体重78キロのがっしりした体格で、嫉妬が原因で造形芸術家のヒロミさんと口論になり、殺害に至ったと自供しています。
 近隣住民はヒロミさんについて、社交的で親切な女性だったと語っています。容疑者の弁護人アチラ・マシャド弁護士は、ガデリャ容疑者に殺害の意思は無かったと語り、ヒロミさんに元恋人の男性と再会した話が浮上したため、事件の前週から両者の口論が続いていたとも話しています。
 サンタ・カタリーナ州フロリアノーポリス市に住むガデリャ容疑者の娘は、週末に起きたこの事件について父親から連絡を受け、21日にサンパウロ市に立ち寄りました。父親の自宅に着いて事の重大さを知り、すぐに被害者の姉妹に連絡、緊急医療サービスを呼びました。同時に警察にも通報され、警察は事件の発生を確認しました。
 緊急医療サービスのジェルソエリー・アントニアッツィ医師が現場に到着した際、ヒロミさんは半裸の状態ですでに死亡しており、床には被害者のものとみられる毛髪が散乱していました。警察は全容解明のため、捜査を続けています。
 ガデリャ容疑者は2005年と12年に、顧客名義で不正に現金を受け取り返却しなかったとして、ブラジル弁護士会の倫理裁判所から2回にわたり30日間の謹慎処分を受けていた過去も明らかになっています。