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サントス港で港湾労働者が中国船占拠

 地元メディアによると、サンパウロ州サントス港で18日、港湾労働者が同港に係留中の中国船「振華10」を占拠しました。ブラジル政府の港湾施設近代化計画に反対する抗議活動で、占拠は翌19日まで続きました。港湾労働者組合のロジネイ・シルバ会長は、「労働者はブラジル港湾ターミナル会社のエンブラポルチに対し、振華10でやって来た中国人労働者雇用の撤回を訴えているもので、それが認められるまで占拠を続ける」と語っています。
 振華10には、サントス港に建設中のエンブラポルチの新ターミナルで使用するクレーンが積載されています。エンブラポルチ側は「今回は特殊な事例のため装置の積み下ろしは中国人労働者によって行われるべきだ」と主張し、中国人技術者雇用の意向を示しています。
 18日のエンブラポルチと港湾労働者の話し合いは決裂に終わっています。これを受け19日から21日にかけ全国港湾労働組合はブラジリアで全国集会を開催し、抗議の意思を表明しました。19日午後にサントス連邦警察が組合側と占拠終結に向けた交渉を行いましたが、交渉は難航しています。