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アマゾニア援協の及川会長が連邦パラー大医学部長就任

 サンパウロ新聞ベレン支局によると、アマゾニア日伯援護協会の現会長である及川定一氏(68)が、連邦パラー大学の医学部長に就任することが決定しました。及川氏は、同協会が運営するアマゾニア病院で内科医の職にあり、またパラー大学で内分泌学の教鞭を執っています。
 同氏は1955年、パラー州サンタレン近郊のベルテーラ・ゴム園へ家族の一員として10歳で移民してきた準2世。日本では小学4年生の途中で退学しサンタレンの小学校を経て、23歳でパラー大学医学部へ入学。大学卒業後、サンパウロ総合大学付属病院で研修を受け、研修後の77年から現在まで35年間にわたってアマゾニア病院に勤務しています。援協会長には2011年に就任し、来年3月までが任期です。
 及川氏は、アマゾン川支流の金採掘で使用される大量の水銀から発生する水俣病の調査研究の第一人者として知られており、熊本大学水俣病の権威者だった原田正純助教授と92年から現地調査を進めいます。
 医学部部長への就任式は、今月20日に同大学医学部施設で行われる予定。現在、連邦アマゾニア農牧大学の学長にトメアスー生まれの2世、沼沢末雄氏が就任しており、連邦パラー大学初の日系医学部長誕生はこれに次ぐ快挙といえましょう。