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コリンチャンス優勝の余波

 サッカー・リベルタドーレス杯南米選手権)ではコリンチャンス(ブラジル)がボカ・ジュニアーズ(アルゼンチン)を破り優勝を決めました。12月に日本で開催されるクラブワールドカップ(W杯)に南米代表として出場します。
 地元メディアによると、コリンチャンスが優勝を決めた4日夜から5日にかけ、サンパウロ市内各地で熱狂したサポーターらによる騒動が相次ぎました。サンパウロのビジネス街の中心ともいえるパウリスタ大通りでは、優勝を祝うサポーター400人と軍警察との間で衝突が発生、催涙ガスやゴム弾を用いた軍警察が動員される騒ぎになりました。警察の厳しい警備にサポーター側は、石やビール瓶を投げたり花火を飛ばしたりして対抗、サポーターと警察の双方に負傷者が出ました。このほか市内各地で市営バス12台が破壊される事件もありました。
 コリンチアーノが被害者になったケースも数多く確認されています。無免許運転でサポーター20人を次々にはねたとして、エクトル・サンタナ容疑者(20)が現行犯逮捕されています。事件は、同容疑者が優勝を祝うサポーターの間を自動車で通過しようとしたところ、誤って女性をひいてしまい、その場に居合わせたコリンチアーノたちが騒ぎだし、これに恐れを抱いた容疑者が自動車を加速させてサポーターら20人の中に突っ込み、そのうち2人に重傷を負わせたものです。
 ブラジル人のサッカー熱は狂気を帯びていて、国際試合で負けたナショナルチームの監督は、ファンからの罵詈雑言を恐れ、人知れず帰国すると言われているほどです。