中南米の最新情報

NPOチャレンジブラジルが、ブラジルを中心に中南米のニュースをお届けします。

日系家族標的に詐欺50件

 地元メディアによると、サンパウロ州ソロカバ市の市民警察は26日、日系家族を狙って現金をだまし取っていたニバルド・アンドラーデ容疑者(50)を詐欺容疑で逮捕しました。アンドラーデは、親類が日本に出稼ぎに行っている日系家族に接近し、連邦警察官や日本総領事館の担当官を装って架空のトラブルをでっち上げ、問題解決のための手数料として現金を要求していました。
 報道によると同容疑者の手口は、日本で起こっているオレオレ詐欺に似ています。ソロカバ市内で被害に遭った63歳の日系男性は、電話で「日本にいるあなたの兄弟が交通事故で重傷を負い、各種手続きと帰国するために現金3万2000レアル(約145万円)が必要だ」と持ちかけられ、男性はとりあえず6000レアルをアンドラーデに手渡していました。その後、アンドラーデの言動に不審を抱き警察に通報、詐欺であることが分かりました。
 警察に通報されていることを知らないアンドラーデが、残り2万6000レアルを渡すよう電話をしてきたため、指定された待ち合わせ場所に警察官が待機、受け取り役のタクシー運転手を警察が拘束、アンドラーデの居場所を聞き出し逮捕しました。
 警察によると、ソロカバ市内だけでなく日系家族の多いピエダーデ、ピラール・ド・スル、コチア、アラサツーバ、ツッパン、バストス、イビウーナ、サンベルナルド・ド・カンポなどで50件以上の詐欺を働いていたと見ています。