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難航する人事

 1月に新大統領に就任するジルマ氏が、閣僚人事にてこずっています。37官庁のうち正式に決まったのが9ポストで、内定したのが10ポストの計19ポストに過ぎません。これまでのところ、内定も含めてジルマ氏が所属するPT党は11ポスト、連立与党のPMDBは4ポストを獲得しています。これまでに決定した9閣僚のうち、6人までがPT党で、PMDB党のミシェル・テメル次期副大統領らは、ポスト枠の拡大交渉をしています。同党が獲得した4ポストは、現在の6ポストから後退しており、「あまりにも不公正」だと怒りをぶちまけています。
 PMDB党に限らず、同じ与党のPSB党も枠拡大に懸命です。こうした連立相手の思惑に振り回されジルマ氏は人事をまとめられず、当選から1か月で組閣発表の予定だったのが大幅にずれ込んでいます。
 現時点での未定は18ポスト。ジルマ氏は港湾・航空と小・零細企業関係の官庁新設も考慮しており、これも含めれば20ポストが未定です。