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選挙とコッパの年に不況なし

 今年は、4年に一度の統一選挙とサッカーのワールドカップが重なりました。ブラジルでは「選挙とコッパの年に不況なし」と言われ、そのジンクスは今年も当たったようです。
 選挙の年は、公共投資が上向き、票集めのため社会政策にも力が入ります。ルーラ政権下ではただでさえ、ボルサファミリアや最低賃金の大幅引き上げ、公務員への厚遇など、バラマキ政策が目立ち、選挙の年の今年はそれに拍車がかかりました。選挙キャンペーンでは、全国で6千人を超える候補者がマスメディアを通じて宣伝合戦を繰り広げ、それに投じられた費用は150億レアルに達し、選挙特需も発生しました。
 サッカーW杯では、プラズマや液晶テレビへの買い替え需要が急増し、関連グッズや飲料などの売上も増大しました。政府が金融危機景気対策として打ち出した租税軽減策は、自動車、家電、建設資材の販売を増大させ、その恩典制度が終了した後も需要は衰えず、このまま年末商戦を迎える体制になりつつあります。こうしたことから今年もジンクスは生きていたことになったわけです。