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選挙後初めてルーラ、ジルマ両氏が合同会見

 ルーラ大統領とジルマ次期大統領は3日、大統領戦後初となる合同記者会見を大統領府で開き、政権引き継ぎや今後の指針などについてそれぞれの所見を述べました。ルーラ氏は「新政権はジルマ色となる」とし、懸念されている自らの干渉を否定しました。ジルマ氏は、ルーラ氏が復活を提案した金融取引暫定納付金(銀行小切手税)について難色を示すとともに、来年度の最低賃金を年末までに600レアルに引き上げるなどの展望を示しました。
 両氏は米中両国が繰り広げる通貨戦争について、通貨レアルが過大評価されるのを防ぐため、必要な措置を講じる考えを強調。来週ソウルで開かれる20か国・地域(G20)首脳会議で通貨安競争の問題に取り組む用意があると述べました。
 また、保健分野の充実を図る狙いでルーラ氏が金融取引暫定納付金の復活を提案したのに対してジルマ氏は難色、「確約はできないが、現時点では国会に提案する気はない」と新たな課税に慎重な姿勢を見せ、ルーラ氏の傀儡ではないという骨っぽいところを見せました。