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「全身スキャン」はプライバシーの侵害?

 米国などでは、「プライバシーの侵害」と問題にされている国際空港での「ボディースキャン」が、グアルーリョス、リオ、マナウスレシーフェの各空港で今月末までに始まります。2014年のサッカー・ワールドカップや16年の五輪に向けて、安全規格の国際標準化を図るためです。
 「ボディースキャン」は全員に行われるのではなく、金属探知機で疑惑有りとされた人物に対して行われ、疑惑の人物はスキャンボックスに入り、全身を透かして所持品を検査されます。従来のボディータッチに比べ、拳銃や爆発物、体内の麻薬などの発見が容易になるところが利点です。
 ただ、この「ボディースキャン」は骨格や内臓まで透けて見えるほど透視率が高く、体型や豊胸手術の有無なども鮮明に判ると言います。このため「プライバシーの侵害ではないか」との声が上がっているのですが、この声に専門家は、個人のプライバシーより公共の安全を優先すべきとしており、「体に直接触れるボディータッチの方がよっぽどプライバシー侵害だ」と反論しています。