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サンパウロ市のバスの乗り入れ規制で混乱

 サンパウロ市が7月27日から始めた市内へのバス乗り入れ規制の対象が、社会見学バスや観光バスにまで及び、観光業界は悲鳴を上げています。規制の対象の道路は、パウリスタ大通りやファリア・リマ、5月23日大通りなど主要道路が軒並みで、歴史ポイントを巡回して回る観光バスでさえ一時停車が認められていません。
 このため導入後二日目には早くも影響が現れ、東京ベルディのジュニア・サッカーチーム30人を乗せた観光バスが、パウリスタ大通りのパティオ・ショッピングセンター前で停車したところ、すぐさま監査が入りバスはレッカー車で移動させられてしまいました。子どもたちは買い物を中断し、監査車でホテルまで「護送」されました。このほか、40人の子どもたちを乗せた学校の社会見学バスも同大通りで停車したところ、罰金を払わされました。
 こうした画一的な取締りに疑問の目が向けられるとともに、観光業界からは「支障が出る」という声が上がっています。観光業界の代表は「近々解決される」と話し、市に規制緩和を働きかけているそうですが、どうなるかは予断を許さないようです。