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380円の特大ランチ

ncb2009-07-17

 首切り旋風に巻き込まれ、職を失った日系ブラジル人の手助けになればと、埼玉県坂戸市のショッピングセンター2階にあるレストラン「カッピン・ドラード」(野呂義道社長)が「380円大皿(直径32センチ)ランチ」を始めています。肉、ライス、野菜が大盛りになっており、通常料金なら700円前後はする盛りつけ。とにかく格安料金とあって、日系ブラジル人の家族、友達グループの客で賑わっています。
 同レストランは東武東上線坂戸駅から歩いて7分ほどの距離にあり、目抜き通りにあるわけでもありませんが、平日でも多くの客で賑わいを見せています。同店の坂田茂マネジャーによると、平日で40皿、土曜日曜ともなると60皿も出るそうです。「正直言って、これだけ売れても、人件費などを入れると儲けはありません。日系ブラジル人の厳しい状況を考えての出血大サービスです」。
 料理の味はブラジル人の舌に合わせてるそうですが、日本人が食べても美味しい味付け。この店のことが日系人の間に口コミで伝わり、この店の客の9割が日系ブラジル人だという。もちろん、レストランは赤字でやっていては長続きしません。そこは商売人、ちゃんと元を取る仕掛けがしてあります。同店では昨年12月、同じ場所にブラジル食材のスパー・マーケットを開店しました。レストランで食べ、その後スーパーで買い物をしてくれれば、それで利益は出るという仕掛けです。坂田マネジャーは「レストランはスーパーの客寄せで、広告費と考えています。したがってレストランで黒字にならなくてもいいのです。日系ブラジル人たちの手助けをしながら、ちゃんと商売はしてるんですよ」。
 いちど、味見に出かけられては?
 写真は380円のランチ