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政府が低所得者にも住宅購入の機会を提供

 現地のフォーリャ・デ・サンパウロ紙が報じたところによりますと、「2年間で100万戸」という新規住宅購入目標を達成するため、大統領は、これまでの連邦貯蓄銀行に加えて、新たにブラジル銀行にも住宅購入用の個人融資枠を設定するよう要請しました。この融資枠は、最低給与の10倍までの所得の低所得層を対象にしたもので、今後15年間の住宅購入者のうち、70%が同層に所属すると見込まれています。
 政府の計画は、購入費用の25%(4分の1)を政府が負担し、残りを個人が負担するもので、これまで低所得者には民間銀行の住宅ローンは組みにくかったものの、政府が支援することでローンが組みやすくなります。政府支援の住宅ローンはこれまで、連邦貯蓄銀行にのみ融資枠を設定していましたが、それをブラジル銀行にも拡大し、2年間で100万戸を達成したいとしています。
 ブラジル銀行にとっては新分野の業務。同行は融資枠開設に向けて準備を進め、「経済危機中にありながら事業拡大のチャンス」として積極的に住宅ローンに取り組んでいく予定です。。
 政府が立てている新規住宅購入目標は、2009年と2010年で50万戸ずつ計100万戸。住宅ローン額は平均12万4000レアル(約485万円)で、連邦貯蓄銀行が30〜35万戸分、ブラジル銀行が15〜20万戸分を融資すると見込んでいます。