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最高潮の自動車業界

 日本はガソリン価格の上昇とともに自動車の売り上げが落ちていますが、ブラジルの同業界は好調に推移しています。サンパウロ在住のジャーナリストの話では、サンパウロ圏では1カ月に1000台も増加している、という話でした。「今でもこの渋滞なのに、これからどうなるんでしょうね」と顔をしかめていたのが印象に残っています。
 自動車工業協会の発表によれば、6月の自動車生産台数は30万3800台で、上半期の生産台数は168万台となり、昨年同期より21.3%増、過去12カ月間は327万台となっています。新車登録台数は6月25万6000台、上半期は141万台で昨年同期比30.3%増、過去12カ月間は279万台で同29.7%増となっています。
 ブラジル全体としては最高潮の自動車工業界ですが、日系関連メーカーに限れば苦戦の状況です。業界の好調さにやや乗り遅れ感があるのは否めません。各メーカーの状況は次のようになっています。
 乗用車では、ホンダが6月は9021台売ったものの、前月比で見ると2.5%の減。ただし昨年比では21%増。三菱の販売台数ははわずか15台で上半期合計でもは141台。日産は812台で上半期合計は5568台。昨年同期比227.3%の増加です。トヨタは4336台で前月比2.2%増、上半期で1万9553台。こちらは昨年比4.9%の減で、ホンダの好調さが目につきます。
 軽商用車ではホンダが258台で前月比73.2%減、上半期は昨年比208.1%増。三菱は3717台売り前月比4.6%増、上半期は1万8976台で昨年比52.6%増。日産は680台で前月比14.5%減、上半期4223台で昨年比55.6%増。トヨタは3043台で前月比23.5%増、上半期は昨年比21.2%増。日系関連企業は企業によって業績の差が大きいのが特徴です。