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10月の大統領選でアルキミン支持上向く

 この10月の大統領選に向けて、現職のルーラ大統領派、対抗馬と見られるアルキミン前サンパウロ州知事派の追い込みが激しくなってきました。出だしではアルキミン支持が急激に高まり、大統領の交代は当然と思われていたのが、4月、5月になって失速、ルーラ大統領の支持率が50%を越え、決選投票を待たずに大統領に当選といわれるまでになっていました。

 ところが、サンパウロの暴動を底にアルキミン人気が復活、猛烈に追い込みを始め、選挙までにはその差は数パーセントにまで縮まるという見方も出てきて、予断を許さない情勢です。

 それぞれの支持者ははっきりとしていて、ルーラ大統領は下層の人たち、アルキミン支持はインテリ、中流以上の人たちです。国民の数から見れば、下層階級の人たちが圧倒的に多く、ルーラ大統領の優勢は動きそうもありませんが、これから、ここにきてのルーラ大統領の貧民階層へのお金のばらまきに対抗、下層階級の生活改善策をアルキミン氏が打ち出せば、あるいは逆転ということも考えられます。

 治安対策、困窮家庭の生活改善策、経済政策などの難問をどう解決していくか、その解決策を明確に打ち出した候補に、票が集まることになりそうです。