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学業成績で中国系ブラジル人ののび目立つ

 中国本国はこのところめざましい成長を見せ、早くも世界の大国の仲間入りかと注目されていますが、ブラジルでも中国系の活躍が目立つようです。
 現地紙の報道によると、これまで学校でめざましい成績を上げるのは日系のブラジル人が多かったのですが、ここにきて、中国系が注目を集めているそうです。中国は移住の歴史も古く、その方法論において、日本人を1歩リードしている面があります。その国にとけ込みながらも母国の文化を大切にするそうです。たいていはの人は中国語、ポルトガル語を操る、ともいいます。日系はほとんどブラジルに同化、のんびりとしたブラジル人になりきり、日本人の持つ勤勉、正直といったものを失いつつあるのではないか、ともいわれています。
 そういえば、日系2世には、日本語を読み書きできる人は多くありません。生まれた国に同化し、その国の人になりきるのは当たり前のことですが、優れた文化を持つ日本人の子孫として生まれたのですから、それは受け継がれて欲しいものです。
 それが日系人にとっても幅のある人間形成につながり、ブラジルで活躍する素養を身につけることになるのではないでしょうか。そうした意味からも、中国に負けない日系人の人材育成を考える必要があるかも知れません。教育は100年の計、といわれ、一朝一夕にはなりません。こうした新聞記事が登場するところを見ると、移住者たちも、子弟教育を考え直す時期になった、と考え始めたようです。