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少年をリクルートする麻薬組織

 サンパウロ市内のスラム街に巣喰う麻薬犯罪組織が、十二歳以下の少年を対象に、組織へのスカウトをしているそうです。サンパウロの横文字紙が伝えているもので、この年齢は罪に問われることがなく、非行少年更生施設(フェベン)への収容も禁止されているため、下働き、物の運び屋として使うのに便利なためだと言います。
 もちろん、組織に協力するようになった少年たちの金回りはグンと良くなります。親よりも多い給料で贅沢の限りを尽くせるのです。したがって、自ら志願して組織入りを希望する少年も多く、加入待機組が100人もいるそうです。
 もちろん、彼等は一旦組織に入ると、贅沢はできるものの、死という厳しい掟が待っています。オキテを破ったり職務怠慢で組織に迷惑をかけた場合には、容赦のない「死の報復」があるのです。組織にはスカウトがいて、学校の正門付近で目を光らせ、これはと思う十二歳以下の少年に声をかけ、近くのバールで清涼飲料水やサンドイッチを食べさせて勧誘するのだそうです。