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ルイ・大竹デザインの大邸宅が競売

 地元メディアによると、サンパウロ南地区の高級住宅街にある元銀行家の大邸宅が18日、2750万レアル(約7000万円)で競売に出されました。物件はルイ・大竹のデザインで資産価値は7800万レアル(約18億円)と評価されています。

 この物件は2005年に破産したサントス銀行のオーナーが所有していたものです。裁判所が銀行家が所有していた邸宅を没収、破産処理のため競売にかけました。これまで入札が繰り返されましたが、入札額が評価額を大きく下回り債権者の了承が得られず、2750万レアルを最低入札額として4回目の入札が実施されることになりました。

 物件はサンパウロ市内でも最大級の邸宅で、建築面積は8000平方メートル、年間の維持費が100万レアルもかかります。邸内には10万レアル以上といわれるマホガニーのテーブル(24人が座れる)、部屋に食べ物を運ぶ専用のエレベーターなどがあり、ダイニングルームの壁は金で覆われているという豪華なものです。

 裁判所は「残念ながらこの価格では、負債総額を全面的には完済できないが、これまでに17億レアル以上が支払い済である。破産の多くは、負債総額の20%も支払われないのが通例で、今回は50%以上が支払い済みである」と邸宅の価格設定を説明しています。

 元銀行家は芸術作品のコレクターとして知られ、数多くの名作を所有、邸宅とは別に競売にかけられています。