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不法移民が急激に増加=アクレ州=

 地元での報道によると、ボリビア、ペルーとの国境沿いにあるアクレ州が不法移民の急増により、同州政府は9日、ブラジレイア市とエピタシオランジア市に非常事態宣言を出しました。両都市は従来からのハイチ移民に加え、ナイジェリア、バングラデシュ、ドミニカ共和国などからの不法移民の流入が社会問題となっています。同州政府は、わずか15日間で1100人の不法移民を確認したとしています。
 アクレ州司法人権局のニルソン・モウロン氏は「ハイチ移民によって開かれた入国ルートが、今は国際的な不法移民ルートになってしまった」と語り、エクアドル、ペルー、ボリビア、ブラジルの国境地帯の監視の甘さが密入国者を増加させていると指摘しています
 ブラジレイア市には収容人数200人の移民収容所がありますが、そこでは1200人以上の移民がブラジル国内の他都市への移動を許可する仮証明書(プロトコロ)の発行を待っています。アクレ州のチオン・ビアナ知事(労働者党=PT)は「州政府は既に300万レアルをこの問題に充てている。国から60万レアルの援助があるが、外務省による介入が必要だ」と窮状を訴えています。