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ジルマ次期大統領がイラン人権非難決議案に賛成

 次期大統領のジルマ・ロウセフ氏は5日付の米ワシントン・ポスト紙とのインタビューで、先月中旬の国連総会第3委員会でブラジルが対イラン人権非難決議案の投票を見送ったことは「誤りだ」と指摘しています。
 ジルマ氏は、姦通罪で石打刑とされたイラン女性に関し、「女性の人権侵害も甚だしく、国家元首に選ばれた女性として黙っていられない。(石打刑などは)野蛮極まりない」などと批判し、イラン人権非難決議案に明確な賛成を表明しました。
 こうしたジルマ氏の対イラン姿勢について、欧州委員会や人権関係の非政府組織(NGO)などは大絶賛。欧州外交筋は「ジルマ氏とは上手くやっていけそうだ」と語り、次期政権への期待が高まっています。
 国連総会の決議案は、80か国が賛成、反対は44か国で、ブラジルやインド、南アフリカ、エジプトなど57か国は投票を棄権しました。今月の本会議採決を経て総会決議となりますが、ジルマ氏は「ブラジルが取った態度はわたしの意に沿わない」と、非難決議に賛成する意向を見せています。