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乾き火災増加のブラジル

 ブラジルの観光地パンタナールで火災が増加しています。ブラジルのメディアによると、ブラジル全土での火災の増加はアマゾンの激しい干ばつによるもので、アマゾン河流域に深刻な水量不足をもたらしアマゾンで作られる湿気が減少、これがブラジル全土で火災発生の可能性を高めているといいます。

 パンタナールがあるマットグロッソ州マットグロッソ・ド・スル州でも干ばつが続き、世界最大の湿原の生物群も乾燥し、可燃性に変化しています。2023年、同地域の浸水面積は平均より61%減少、火災はマトグロッソ・ド・スル州のパンタナール全体に広がっています。

 乾燥はブラジル全土に広がり国立宇宙研究所によると、今年国内で記録された火災発生件数は過去10年間で最多となっています。専門家は、ラニーニャ現象で太平洋の中部赤道帯が冷え、同地域で多くの雨が降れば、アマゾン河流域の水量が回復するとの期待を寄せていますが、あくまでも期待に過ぎないとしています。