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ブラジルでデング熱が猛威

 ブラジルでは2024年に入ってデング熱の症例が爆発的に増加しています。ブラジルのメディアによると、保健省は、 30日の時点でデング熱の症例数が 217,481 人とは発表しました。 昨年同時期には65,366 人でしたから、233% の増加になります。増加の原因は厳しい暑さと豪雨の組み合わせ、デング熱ウイルスの血清型3および4が再流行していることが挙げられています。

 デング熱はアルボウイルスと呼ばれるグループの一部で、雌のネッタイシマカに刺されることによって伝播します。高齢者や糖尿病や高血圧などの慢性疾患を患っている人は、死に至る場合や合併症を発症するリスクが高くなります。感染しても常に症状が現れるわけではなく、無症候性の場合もあります。

 ただ、突然発症し高熱 (39 ℃ ~ 40 ℃) を出し、激しい頭痛、目の奥の痛み、筋肉痛と関節痛、吐き気と嘔吐、体に赤い斑点が現れたりします。この場合は、適切な診断と治療を受けるために医療機関を受診することが重要です。感染症専門家は「大多数の人はこの病気の古い型を患っていますが、中にはデング出血熱につながる可能性のある重篤なウイルスに感染している人もいます」と医療機関の受診を勧めます。

 予防策はデング熱を媒介するネッタイシマカの発生場所を作らないことです。蚊は古い貯水池、水槽、屋外プール、ボトルのキャップ、植木鉢などで繁殖します。保健省は、こうしたところを常に清潔にしておくことが大切と広報しています。