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日本で普及した盆栽を「芸術品」と紹介

 ブラジルのメディア24日付けが、盆栽の神髄について報じています。

 まず盆栽は、芸術と農業、哲学を融合させたもので、中国で始まり、日本で完成し普及したとしています。次いで具体的な盆栽(ミニ・ツリー)の説明に入り、木の高さは1センチから1メートル、「ぼん」はトレーを意味し、「さい」は栽培、植え付けを意味する、と続けます。

 盆栽は自然に育った木のように小さなトレーで作り上げるミニチュアで、樹齢100年の木に似ている盆栽ほど美しい盆栽と評価されます。その場合、芸術と同様に木のサイズと傾斜、枝の形状が評価の対象になります。盆栽は決まった姿が要求されるわけではなく、木の種類で違い、それを形よく育て作り上げるところに芸術性があります。よく出来た盆栽は200レアルから20,000レアルで取引されます。

 それからサンパウロ州ピラシカバ市の盆栽農家が盆栽の作り方を伝授していきます。盆栽を形作るのはワイヤーで、これで木の形を作ります。盆栽農家は「若いとき枝は上向きに成長するため、ワイヤーを使用して枝を下向きにする。こうすることでより古く、より成熟した木の趣が出来上がる」と説明します。

 見た目で余分と思われる枝は切りますが、。枝が多いほど木は丈夫に育つので、「その加減が難しい」と言います。枝の形成と同様に必要なのは根の手入れです。「盆栽では、植物が生きていけるように細い根を植物の中心に集中させる必要がある。この作業は少なくとも5年は続き、高品質の盆栽を作るつもりなら15年はかかる」と指摘します。

 日本で完成した盆栽の技術は一朝一夕では出来そうもありません。