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前立腺がんで1.4万人が死亡

 アジェンシア・ブラジルによると、2015年度にブラジルでは1万4484人の男性が前立腺がんで死亡しました。保健省のデータで分かったもので、ブラジルの男性にとって前立腺がんは皮膚がん(非メラノーマ)に次いで多いがんです。NGO団体「ラード・ア・ラード・ペラ・ビーダ研究所」は、今月実施される男性の病気の予防・啓発キャンペーンで、前立腺がんの早期診断の必要性を呼びかけています。

 同研究所によると、前立腺がん患者の20%が進行した段階で診断を受けています。国立がん研究所は、16年の新規患者は6万1000人以上とみています。ジェラルド・ファリア泌尿器科医は、死亡率を高くしている要因に「病気を発見する鍵とも言える触診による直腸検査に対し男性が偏見を持っている」と指摘しています。

 同医師は「この検査には触診法とPSAと呼ぶ血液検査の2種類がある。この2種類の検査を同時に行なう事により、90%の確立でこの病気を早期に発見できる。残念な事に男性側に偏見が依然としてあり、いまだに多くの男性が触診での検査を拒否している」と嘆いています。

遺伝も危険因子の一つ
 ビーダ研究所によると「遺伝が前立腺癌の主要な危険因子の一つ。とくに黒色系男性は、この病気に罹る確立が最大60%高い。50歳を過ぎた男性は、専門医に見てもらうのを勧める。黒色系や前立腺がんを患った近親者がいる男性は、45歳から検査を始めたい」と助言しています。