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肥満治療の外科手術が増加

 各メディアによると、ブラジルで昨年実施された肥満症治療の外科手術が10万5600件に上り、2012年の7万2000件から47%も増加しています。ブラジル肥満代謝手術協会のデータによるものです。手術は主に民間で行われていますが、統一医療保健システムでの手術も増加傾向にあります。同システムでの昨年の肥満手術は全体の9.8%を占め、対前年比で16.8%増加しています。

 ブラジルでは成人の18.9%が肥満とされ、保健省の調査で、2006年から60%も増加しています。体重過多は女性より男性に多く見られます。肥満代謝手術協会の推計では、500万人が肥満手術を受ける条件下にあると見ています。

 手術は、胃腸の食物流通ルートを変更することで食物からのエネルギー吸収を低く抑え、肥満の矯正に役立つホルモン分泌の促進を促します。500万人が肥満手術を受けるには、約1000人の外科医が1日1人手術したとしても13年以上かかる計算です。サンパウロ市内の外科医は、「我々は、手術を必要とする患者全てに対応するのは難しい」と述べています。