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ブラジルの殺人発生率、世界平均の5倍

 エスタード紙によると、世界保健機関(WHO)が17日、ブラジルにおける殺人発生率は世界平均の約5倍で、世界で9番目と公表しました。同データは2016年の情報に基づく世界の保健統計に関するWHOの年次報告書の一部で、今月開催されるWHO総会に先立って発表されました。それによると、ブラジルの殺人発生率は10万人あたり31.1人で、16年の世界全体の殺人の13%がブラジルで発生したと指摘しています。

 最も殺人発生率が高かった国はホンジュラスで10万人あたり55.1人、暴力が急増しているベネズエラは10万人あたり49.2人で2番目でした。以下、エルサルバドル(10万人あたり46人)、コロンビア(同42人)、トリニダード・トバゴ(同41人)、ジャマイカ(同39.1人)、レソト(同35人)、南アフリカ(同33.1人)と続いています。

 世界全体の殺人発生率は10万人あたり6.4人で、ブラジルの5分の1。アフリカ諸国の平均は同10人、欧州諸国では同3.3人、米州全体では17.9人になっています。WHOの推定では、16年の世界全体の殺人発生件数は47万7000件で、被害者の80%は男性だったと見ています。米州諸国のみでの殺人件数は15万6000件で、戦争による死亡者数(18万人)に近づきつつあると、WHOは警告しています。