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スマホのアプリで犯人を追跡

 地元での報道によると、サンパウロ州グアラレマ市では、警官がスマートフォンスマホ)用アプリケーション(アプリ)の「ワッツアップ(WhatsApp)」を使い犯罪者の追跡を行っています。ワッツアップはメッセージや写真、ビデオなどを相手に送信することができる人気の高いアプリで、ブラジルでも多くの利用者がいます。
 グループ設定をすれば複数の人が同じ情報を見ることができるため便利で、グアラレマ市の軍警察では約50人の警官でグループを設定して犯罪者の情報を交換しています。同市にある第17大隊第3部隊の司令官ジルセウ・オリベイラ中尉は、「3カ月前にグループを設定したばかりだが、すでに10人の容疑者逮捕につながった」と話しています。
 今月始めに市内で捕まえた窃盗犯の追跡にも、このアプリが役立ちました。2人組の窃盗犯がカフェから現金120レアルと肉の塊、さらにマンジョッカ芋を奪って現場から逃走しましたが、警備員の目撃証言によりこの2人組が以前にも同じ地区のレストランで窃盗を働いた2人組だったことが判明、すぐに2人の情報がアプリの警官グループに送られました。犯人の顔がはっきりと映った写真が共有されると、それを見たグループ内の警官が犯人に関して持っている情報を交換し始め、犯人が何度も犯行を繰り返していること、そして犯行後に雑木林の中へ逃げ込むことが多いなどといった行動パターンが分かり、2時間ほどで逮捕に至っています。