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犯罪組織勢力が拡大

 地元メディアによると、昨年以来、「州都第1コマンド」と呼ばれる犯罪組織が国内4カ所の国立刑務所で勢力を伸ばしつつあり、刑務所職員が危機感を抱いています。犯罪組織の勢力は拡大の一途といいます。
 ロライマ州ポルト・ベーリョ市をはじめ各地の国立刑務所に収監中の「州都第1コマンド」幹部が新たなメンバー獲得に向けて活発に動き、独房で服役期間中も刑務所内外に影響力を行使しています。刑務所では服役囚の影響力を削ぐため別の刑務所への移送を検討していますが、移送しても効果は期待できないようです。

収監中も影響力行使

 サンパウロ州で1993年に発足し国内最大の犯罪組織に成長した「州都第1コマンド」は、現在、ブラジルのほぼ全州にメンバーを抱えています。ポルト・ベーリョ市の他にもパラナ州カタンドゥバス市、リオ・グランデ・ド・ノルテ州モソロー市、マット・グロッソ・ド・スル州カンポ・グランデ市にそれぞれ国立刑務所があり、厳戒体勢で収監者を管理していますが、4カ所すべてで「州都第1コマンド」幹部が影響力を行使、刑務所内での暴動や脱獄、刑務所外での強盗や誘拐、殺人、違法薬物の売買を指図していることが分かっています。