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ジルマ氏の支持率上昇=最新調査=

 地元メディアによると、大統領選決選投票が間近に迫った20日、ダッタフォーリャ社はジルマ大統領(労働者党=PT)とアエシオ・ネべス元ミナス・ジェライス州知事(ブラジル社会民主党=PSDB)の支持率調査を行いました。支持率はジルマ氏が52%、ネべス氏が48%でした。誤差が上下2ポイントあるため支持率は拮抗しています。ただ同社はジルマ氏の支持率回復の兆しが見られるとしています。
 15日に発表された前回調査ではジルマ氏が49%、ネべス氏が51%の支持率でした。今回も前回同様に実質的な引き分けとなっていますが、同社が大統領選後始めた支持率調査では初めてジルマ氏が優位に立ったことで、同氏に追い風が吹き始めたと見る識者もいます。
 前回調査時に白紙票あるいは無効票を投じる人は6%で、今回の5%と差はなく、態度を決めていない有権者(浮遊票)も前回同様5%でした。注目されるのはジルマ氏に拒絶を示す「不支持率」が前回調査時の42%から今回の39%へ3ポイント減少したのに対し、ネべス氏への不支持率は前回の38%から40%に2ポイント上昇していることです。

テレビ討論が影響

 今回の調査は「低レベルの罵り合い(Baixaria)」と多くのマスコミや視聴者が批判した16日のSBT局でのテレビ公開討論における両候補の発言や討論会でネべス氏が「ペトロブラス汚職疑惑」を執拗に追及、体調を崩した直後に汚職の事実を「認める」としたジルマ氏の発言などが両候補の評価に影響を及ぼしたようです。
 有権者の階層別調査では、テレビ公開討論のターゲット層の3分の1を占める低〜中所得層(Cクラス)と、大都市住民の支持がネベス氏から離れつつあり、これがジルマ氏との差がなくなった理由と見られています。